今日はやられた。ラストの一言で痺れたつーか止めを刺されたつーか持っていかれた。主に魂とかw
そう、今日の「相棒」は大当たり。あんた漢だぜ、大河内。
警察庁と警視庁の間の根深い軋轢の果て、送り込まれる「S」つまりスパイ。一人の女性の死を発端に炙り出されていくその姿と、殺人事件の真相よりも不祥事の隠蔽のみ汲々とし馴れ合う二つの組織の醜い顔。その狭間で果たすべき任を貫こうとする「警視庁の監察官」の姿がもう、呼吸を忘れるほどカッコ良かった。ええもう、ちょっと酸欠になりましたよ連邦軍万歳。
思えばSeason3の『ありふれた殺人』からずーっと、大河内はこのテの問題の渦中にいる事が多い。法と秩序を守るためには警察組織は必要欠くべからざるものではある、けれどその存続だけにかまけて腐敗していっては意味が無い…と上にぶつかっては弾かれてる。
彼は幾度、ああした局面にぶつかっているのだろう。失望と憤りを胸に、それでもまた何事かあれば同じように戦おうとするのだろうと思いつつ、目に浮かぶなんともいえない哀感に見てて切なくなってしまう。端緒となった殺人事件が『ピルイーター』において彼自身が踏み込んでしまった陥穽をなぞるような物語でもあり、個人的に辛そうなネタであることも加味しているのだろうけれど。
ストーリーもさりながらキャラが重要である点において、基本的に刑事ものには古き良き『87分署』的なドラマを期待している。ただこれには、警察組織についての情報がそれなりに盛り込まれていないと説得力が半減する。『相棒』の上作エピソードはその点がしっかりしてるので、今後もぜひにと期待したい。Season7の白眉中の白眉『最後の砦』みたいのを是非!…って、脚本家さんが一緒ですか納得。
2010年01月20日
もとより惚れちゃあいたけれど。
posted by 司葉柾樹 at 00:00| Comment(0)
| 映画・ドラマ
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