2012年03月29日

世界の半分を貰ったら

 友人に薦められ『竜の学校は山の上』を読む。いいよ、これ!
 絶滅危惧種・竜の保護をさりげなく現実世界の生き物たちに重ねて読ませる表題作はじめ、ケンタウロスと人間(馬人と猿人)が混じって暮らす現代日本や、御伽草子と鏡花をミックスしたような昔話、RPGで魔王が倒された後の世界のアイロニーに充ちた顛末などがしずかな筆致で語られる。触れたらばっさりな切れ味は無いけれど、素朴な絵柄あいまって気持ちに沁みる作品群だ。
 特に魔王亡き後の世界を描いた数作には、好きだったゲームを思い出させられた。そういえばあの世界でも、本質的な敵は魔ならざる者だったなあ。

 なお作者サイトでは本書中2編を公開している。ぜひぜひ、一読をお勧めしたい。んでもって「いいなぁ」と思ったら書店へ走れ。重版出来であるぞよ。

posted by 司葉柾樹 at 14:27| Comment(0) | 読書
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