2013年03月16日

ハリウッドよ、これもリメイクか

 日本のドラマや映画はコミック原作だらけの昨今、映画の本場ハリウッドではリメイクが山盛りだな〜と思ってたら、とうとうこんなのが出たよ…



 『ローン・レンジャー』。
 「ハイヨーッ!シルバー!」「キモサベ」とか、元ネタを知らずに目にしたことがある人もいるだろう、TVがまだ白黒でチャンネル回してたころの西部劇TVシリーズ古典中の古典だ。いやはや、そこまで発掘しに行ったかよ。もうこの先は『ブラボー!火星人』とか『ギリガン君SOS』とかしか無いんじゃないか?新しいものを生み出す才能は無いんかなぁ、洋の東西を問わず嘆かわしいこっちゃ。

 …とグチってはみるものの、実のとこ楽しみではあるんだよな。こういう馬鹿っぽいノリは大好物だ。
『サイレントヒル:リベレーション』も6月公開だし(ってこれもゲーム原作か。まあいいや、好きだから!)今年は映画館で過ごせる時間が欲しいものである。



 ところで『ローン・レンジャー』のテーマ曲をちゃんと覚えているのに、脳内で再生しようとすると初っ端は『ローハイド』が出てきてしまうのは私だけですか。どうしたら修正できるでしょうか。
posted by 司葉柾樹 at 10:14| Comment(0) | 映画・ドラマ

2012年08月27日

つぶやき:内容がアレならいっそ体感映画でw

ginmantei おはようございます健康診断。バリウマー! at 08/27 08:30

ginmantei @suzunyan07 @aymn_063 @inu_mushi おは&激励?ありでございます。無事に白い液体飲み干して、蹂躙されまくってきました←台が動かないので自分でごろごろ転がらねばならず at 08/27 15:20

ginmantei 健康診断のため水断ちしてたので、スクリーンから水気を補充すべく『海猿』観てきたぜ!いやまあ結局のとこ、隣席の相方と神保悟志さんを探しまくり、保安庁の航空機&舟艇をたっぷり目に焼き付けてきたんだけどな!うはははは眼福であったわ! at 08/27 15:24

ginmantei そして蛍雪次朗さんが画面に出る度に「ここで突然、通りすがりのガメラが!」とか思っていたのは俺だけでいい。うん、他に居ないと思うんだ。客層は概ね、ちょっと昔のお嬢さんたちだったからなあ。 at 08/27 15:27

ginmantei ぶっちゃけ『海猿』の話は先が見えるというか予定調和的だ。原作者が「映画は別物」と言い切るのは分かる(そもそもコミックの時点で描きたいテーマを編集によってカットされたとも聞いてる)。が、圧倒的な人と機械のパワーを見るのは悪くない。あの災害でこの現場で行われたことを思うよすがとして。 at 08/27 15:53

ginmantei それにしても作中、おっそろしいほど死亡フラグが転がってたなあ。主人公だけじゃなく、ジェット機の乗客に至るまで台詞のある人がほとんど背負ってたような。ハリウッド映画なら半分かた死んでるレベル。そういう意味では意外性たっぷりだったかもしれん。 at 08/27 15:57

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2012年04月15日

アンヌ、僕は…

 DVDを借りて『カウボーイ&エイリアン』を観た。
 結果から言うと、ウルトラセブンだった。

 スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、ダニエル・クレイグ主演、ハリソン・フォード共演というゴージャスな顔ぶれに騙されてはいけない。こいつは『×××&○○○』系のタイトルのお約束をきっちり踏まえた上に、マカロニ・ウエスタン的なチープ系を行ってる西部劇とコラボされてるコッテコテのB級SFなのだ。
 なので語ることはまるで無い。人攫いがギャングからエイリアンになっただけで、やるこたぁ全く同じ。その昔『Aチーム』であった「なんでもいいから出掛けていってドカンと一発ブチかまして、自分が何を相手にしてるのか分からせてやる」という名台詞そのまんま、主人公達が追跡行の果てにブチかます話だ。随所に挟まれる小さなエピソードはもちろん、道半ばで斃れるキャラクターまでほぼ予想できる。おそるべきお約束。

 だが、それがいい。
 (一度言ってみたかった)
 こういうのを、待ってたんだよ!好きだあああああ!

 とはいえ、記憶喪失の男が徐々に過去を取り戻していく過程はそれなりに謎めいた描写が効いてるし、結果として明らかになったものはかなり意外性がある。まさかのとんでもねぇクソ野郎だったとは…大佐の息子以上に、アブダクトされて結果オーライだったよなw
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2012年02月12日

悪魔が来たりて呪うべし

 休日2日目。本日は映像在庫を一気に!と思ってたのだが、勢いがつかずにグダグダ居眠りしつつ、何故か昨年視聴録画した1996年2サス版の『女怪』を流し観。目当ては珍しく二役をこなす神保悟志氏(当時35歳)で、その点についてはかなり満足度が高かったのだが…いかんせん、ストーリーや演出が「無ぇわ」の続出だったので、ちょいと文句を書き連ねてみる。
 えーと。
 酷ぇ原作レイプだったわこれ。←「ちょいと」ではなかった模様



 序段の(オリジナルに無い)殺人は、まあ尺伸ばしと話の継ぎ合わせということで理解できる。だが本筋を変えるなよ、トリックを無にするなよ。ヒロインが同一人物に気付かずに●しちゃって後で明かされる真相が(ホームズ譚の『唇のねじれた男』よろしく「えーと…どうしよう」的居心地の悪いだけエンディングを迎えることも出来たろうにと)悲しい話なのに、単なる殺人の連鎖になってる。そもそもアレじゃ二重生活のわけがイミフだろ。
 金田一のキャラが改悪されてるのも痛い。その朴訥な人柄もあってか女性に対して引っ込み思案な彼が、惚れた相手のためシラノよろしく陰ながらナイト役に徹するも、それが完全に裏目に出た…のがまるで描かれない。据え膳食わずにスルー、それを後で非難されるなんて話にされたら大横溝が墓石の下ででんぐり返しするぞ。脚本家はなんと心得るか。
 まあアレだ、ビジュアルは良いので原作ファンは必要な部分を脳内キャプチャして挿絵に使うのがオススメ。とくにファンゆえの身贔屓を差っ引いても神保氏の画はイケてる。前半の二重眼鏡キャラは衣装やメイクで作る部分が大きいとはいえなかなか似合ってるし、後半登場のほうは文句のつけようが無い。街灯に浮かぶシルエットの色男っぷりは若干嫉妬したくなるほどだ。あくまで若干なんだからね!

 つーことでドラマをうっかり観た方にも原作一読がお勧め。ついでに、おそらく尺伸ばしに使われた部分はこれだろうと思うので紹介。こっちはフランキー堺氏のビジュアルでは残念ながら合わないが。

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2011年03月07日

アクション三昧(ただし酔い気味)

 怒涛のビジートンネルを抜け、ちょっと浮上の休日。さんにお誘いいただいたので、ねこまと3人で映画を観に行った。モノは『グリーン・ホーネット』。IMAX 3D初挑戦である。
 3Dでやる意味あるんかな、この映画。
 面白くないというのじゃない(至るところで主人公にムカつかされるが)。だがアクションシーンでの動きが左右方向が多くて、せっかくの奥行きを生かす画じゃないのだよな。おまけにハイスピードだと視点がついて行かない。眼鏡が標準装備の人間には、軽量化されているとはいえ3Dメガネの重さがだんだん効いて来る。
 ぶっちゃけ、しんどいです。
 まあ眼鏡装備は己の都合、仕方が無いんだけどね。また使い捨てコンタクトでも買って再挑戦するか。

 そういえば、ここのところ映画といえばアクションものばかり観ている。
 劇場で『RED』。これは極上作。あまりヨロシクナイ表現だがジジババハゲデブ、おまけにキチ(ピー)まで入ってる集団なのに、あのカッコ良さは何事でしょうウットリ、古き良きエスピオナージ世代の逆襲を堪能いたしました。ことにもヘレン・ミレン演じる婆様…と言ったらコロされそうな気がするが…の麗しさときたら。悠然と殺戮を繰り広げつつ優雅なマダムで居続けて違和感無いんだもんな。
 あと、レンタルDVDで『Aチーム』と『ナイト&デイ』を。どっちも爽快アクションでさっぱりと見切った感。何も後に残らない、だがそれがいい!というところ。後者、基本がオレサマ映画してるトム・クルーズが、いつものヒーローぶりを見せるほどに胡散臭い変人に見えてくるのも面白かったし。いや、むしろそこがポイントですか?
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2010年12月12日

ビートルズ=『獄門島』のエンディングですが何か

 録画しておいたBSジャパンの『ザ・ラストデイ〜誰がジョン・レノンを殺したか?〜』を観る…というか、聴く。というのも、ナレーションが神保悟志さんだからキープしたわけで、テーマにすら何の興味も無かったりする。ちょっと申し訳ない。
 で、そういう立場で内容を見ると。
 言ってはナンだがありがちな陰謀説かな〜と。チャップマンがレノンのファンなどでは無かったという例証を幾つか上げてるけれど、逆ベクトルの「ジョディ・フォスターの追っかけ(つかストーカー紛い)」という面はほぼスルーして牽強付会にやっつけちゃったなあ。あれが出てくると、ネジの緩んだ自己顕示欲の塊にしか見えなくなるからだろうけれど、そういう情報操作はどうなのかな。国家的な陰謀以前の話だろう。

 ただ、それでも…今なおアメリカが戦争をおっ始める度に「イマジン」を放送自粛(笑)するのは、紛れも無い事実ではあるのだよな。レノンが生きていたら、いささかカルトじみている(番組中でピックアップされた映像は某『20世紀少年』の「ともだち」集会の元ネタだろう)ファン諸共に、かれらに都合の悪い行動をしてくれただろう事は容易に想像できる事だし。

 そんなこんなで神保さんの声だけを一同(ヒト&猫各2匹)で楽しんでいて、ふと、ダコタ・ハウスに戻る前に、レノンが音楽活動を休止し子育てしていたのは軽井沢だと聞いたことがあるのを思い出した。アメリカに帰らなければ、あんな事にはならなかったのかな…と、同じく一度報道から遠ざかった時期を日本で過ごし、一般市民の写真を撮っていたロバート・キャパを連想する。
 泥だらけではしゃぐ子供たち、見知らぬ外人にはにかみつつ笑いかける市井の人々、劇的ではないけれど生きいきとした暮らしの風景。そして写真に立ち戻ることを決めたキャパは戦場に行き、生命を喪った。
 キャパの死に陰謀は無いだろう、けれどボケと言われるほど平和なこの国を後にした人のその後の悲劇を並べてみると、なんだか無性に切なくなるな。
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2010年10月18日

ハリポタの二番煎じと思ってごめん。

 『タイタンの戦い』と順序が逆になってしまったが、先に観ていた『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』について書きそびれてたので此処に。

 スーパーヒーロー願望のコドモのココロをがっちり掴んでアメリカでは大ヒット…と前情報が入った状態で観たのだが、序盤で納得。なにせ神の子としての最初の兆候が多動傾向と難読症ときてる。その障害に実際苦しんでる人をそっちのけに、単に落ち着きが無くて勉強嫌いなバカガキが「自分も!」と燃え上がるんだろう。ナンチャッテな厨二病のハートをがっちりキャッチ。分かる、わかるぞ、何せ自分がそうだったから。その年頃ならほぼ確実に引っかかるもんねー(笑)
 しかし日本でコアなファンや極まったなりきりだのの噂を聞かないのは、ギリシャ神話が馴染まない黄色人種の所以か。その手のネタは『ニンジャ・タートルズ』の真似をしてマンホールの蓋を盗むパワフルなガキんちょの居る国で留まってくれますように。

 しかし肝心な本編というと、意外やこれが素直に面白かった。
 ギリシャ神話の神々が今なお生きて在り、時に人間との間に子(デミゴッド)を成す。主人公はポセイドンの子として生を享けたものの、それと知らぬまま神々の不和のために母を攫われ、奪還のため同じ身の上の友人と旅に出る…という、まあお約束な話。なのだが、冥府に赴くために必要なアイテムを集めるべくアメリカ国内を転々とする行程は主人公たちを含めてまるっきり普通の現代アメリカ社会なもんで、遥か神話の世界とのミスマッチぶりが実に何とも可笑しい。
 しかし、そう見せて行く先々は上手いこと原典たる神話にきちんと重ねてあるし、神々の性格付けもまた然り。ことに冥王ハデスとその妻の関係は、オリジナルを知っていれば面白味倍増だと思う。元祖・誘拐被害者のペルセフォネならああ出なければ嘘だよな、うん!

 で、ここに至って主人公がペルセウスに重ねてあるという所もあって、やはり『タイタン』との比較になってしまうのだが。
 引き比べてみて、次に何が来るか分からないというのもエンタテインメントの醍醐味なんだなとしみじみ実感した。どうせハッピーエンドだろうなと設定時点で予測できる、いわばお約束&予定調和だというのに、ルートが変化に富んでいればごく単純に引き込まれる。本作をもう一度観ようとは思わないが、続編があれば…いや、まあ、それは流石にちょっと迷うかもだけど。
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2010年09月27日

刃物ざっくりトラップは無かったね。

 最近高齢化じゃなかった恒例化しつつあるホリデー上映会、今回のお題はレトロゲームユーザーには懐かしい『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』。ちなみにレトロがゲームにかかるかユーザーにかかるかは微妙なところだが気にしてはいけない。よい子のお約束だ!

 内容は極めてシンプル、ノンストップの冒険活劇。冤罪を負わされた王子が危機また危機を乗り越えて世界を救い真の悪を倒すというもの。しかし陰謀の真相もそこそこ捻りも皮肉も利いてるし、ファンタジーでタイムトラベルを扱う試みも面白い。やはり「次に何が来るか、どう出るか」というドキドキ感が無いといかんよね。
 そして3D向けの派手なCG映像はもちろんだが、アクションの見応えがたっぷり。ゲームの再現度高ぇと思ってたら、エクストリーム・スポーツ、パルクールを応用してるのだとか。
 ネタだけ見れば天が下に新しきもの無しだけど、さまざまな現代のファクターを上手く組み入れれば、古い皮袋に注がれた酒が芳醇な味わいを帯びることもあるんだな。要は酒造りの腕ひとつ、ブラッカイマー凄いということか。

難を言うなら、アラビア風の名前のほとんどが「山の老人」絡みで作られているということ。リアル話を盛り込むなら、もうちょっと使いどころを考えて欲しいな。回らない寿司屋でいきなりカリフォルニアロールが出てきたような違和感だったよ、うん。
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2010年09月05日

タイタン戦ってNEEEE!

 『タイタンの戦い(2010年版)』鑑賞。
 うん。綺麗な映像だったね。

 ↑が結論。とにかく、燃えない。
 1981年版のハリーハウゼン版に覚えたワクワク感が、まるっきり無い。
 経験乏しく娯楽の少ないガキんちょが先入観の無い視線&新鮮な驚きをもって見た、というのを差し引いても新作にはインパクトが乏しいのだ。CGは造形も動きもリアルだし、3D用に作られた映像は奥行き感が強調されて臨場感をいや増しているけれど、とにかくクリア、ツルツルてかてか綺麗すぎ。足りない技術を創意工夫で補ってカタカタ動いていたモーション・アニメのキャラクターが感じさせてくれた生身くささ泥くささ、重みのあるものが迫ってくる威圧感が無い。
 しかも、ホンがまずいんだよこれ。どうしようもない。
 そりゃ旧作だってギリシャ神話そのままとは言わない。だが主人公の設定から、動機の不純なパワーゲームに勝つべく彼の行動に干渉する神々まで、基本の部分を引っ繰り返して陳腐なヒーロー成長物語にするのはどうなのよ?まあ、確かに元の神話だってハチャハチャ展開には事欠かないよ?しかし、ファクターを幾つか抜いて適当に合成するんなら、この話でなくたっていいしリメイクを謳わなくてもいいじゃないか。
 そして衣装。メタリックぺっかぺか西洋甲冑姿のギリシャの神々ってデザインセンスは無いだろう。おかげでキャラが立ってない。若干厨二病設定気味な『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』のほうが、性格が活写されてた上にひねりを効かせてあって面白かったぞ。で、そんな彼ら彼女らが神々の時代の終焉を語るって北欧神話かよ!混ぜるな危険!
 いや、何をおいてもだな、最後にペルセウスが[彼女]と結ばれるのは、どう考えても無いだろうが。
 ヨーロッパが誕生しないじゃん。いいのかおい?
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2010年08月29日

シャーロック・ホームズ@DVD

 ちらっとでもドイルのホームズ譚を期待したら負け。だがジーン・ワイルダーから宮崎アニメに至る荒唐無稽アクション&スチームパンクの好きな御仁には熨斗つきでお勧めしたい。オチのお約束っぷりはかなり早いうちに読めてしまうものの、スピード感ばりこりな映像のおかげで退屈知らずの素直なエンタテインメント。これは劇場で観てもよかったかな。
 キャラの立て方が、肝心なタイトル・ロールは超人的ダメ人間として描かれていて、ワトソンのほうが(普通人ながら)ヒーローっぽいのも面白い。まあ本家ホームズは既に金字塔的な作品が作られてしまっているから、正典をひねらず映像化というのは難しい、ならばどう料理するかが勝負どころなんだろう。それなら『リーグ・オブ・レジェンド』並みにカッ飛ばしてくれても良かったんだが。つかあっちの続編作らないんですかね期待してるんですけどね。
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2010年08月14日

前売買ったが何時ぶりか。

 年末公開の『相棒』前売券を購入しようと、出社前に上映館へ。朝の8時から映画館というのは新鮮だったが、それも束の間。夏休みのこととて子連れがぞろぞろ、大きいオトモダチとしてライダー映画を観に来た時にタイムスリップした気分になった。えーと『電王』大人2枚ください。ってアレ?

 今回の前売はキャストの写真&サインからなるブックレット付き。赤い表紙のハードカバーにモノクロ写真と、なかなか渋いつくりである。が、主演が冒頭からお茶目な似顔絵自画像なんか描いていて、うっかり吹いてしまった。こういうギャップも楽しいんだよな、この作品。
 TV版で好みの脚本家さん2人の合作ということもあって、先々ながら楽しみである。まあ、地元の映画館は前売の場合に余計な手間がかかる(予め受付で入場手続きをする必要がある)のだけど、それはまあその時ということで。
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2010年06月06日

アリス・イン・ワンダーランド

 5月の13日にチャリンコで大コケし、両手首を負傷してはや幾星霜。いまだに痛いもんだから、仕事以外のPC操作はほぼ不可になっている。いっそ折れてれば固めておけるのに、筋を傷めただけだと湿布しか無いんだよな。それもあまり強力なヤツだとかぶれるし。
 とまあ、そんなんで本を読むのも捗らない日々を過ごしていたところを、同僚に映画に誘われた。このところDVD専になっていたので久々の映画館、つい勢いづいて3Dに挑戦した。
 『アリス・イン・ワンダーランド』。うん、結構面白かったな。

 不満点はいくつかある。主としてストーリーだ。
 ティム・バートンといえば最初に『ステインボーイ』を思い出してしまうような人種という視点を差し引いても、かなり陳腐だと思う。原作を素直に延長して少女の覚醒・成長物語という枠に無理やり嵌め込み一枚絵にした印象が拭えない。同系統の『ラビリンス』や『千と千尋の神隠し』みたいに、作者のカラーが出てないというか。
 (まあ『千と千尋』のエンディング後のモヤモヤ感といったら類を見ないモンだったが、まあそれは別件ということで)
 原作からしてとってもきてれつ!な世界なんだから、ラストもどっかへぶっ飛んでいいのにと思わないでもない。やっぱアレかね、製作がネズミーじゃバートン節全開のダークっぷりは晒せなかったんだろうか。
 あとクリストファー・リーの声があれっぽっちてぇのはちと寂しかったな。

 画はとにかく綺麗だった。CG技術の進歩というやつ、もはや成せざることは無しというところ。本編前の予告で四半世紀前の続編らしい『TRON』新作が出たせいもあって、ことさら感慨深くなってしまったな。もとより原作ファンとして、数多のガジェットが(揺り木馬バエに至るまで!)きっちり作られ動いているのはもう眼福レベル。
 ただ、映像の構成を見ていると、3Dであることが十全に活かされていたとは言えないような印象が。奥行き感が際立つような構図がさのみ多くないせいか、二重眼鏡の居心地悪さに耐えるほどのものでは無い気がした。
 あ、でもチェシャ猫は例外だ。あの浮遊感はまさに3Dで迫ってきて欲しいもの。つか触らせてくれないか(無理)

 それにしても、美人の嫁にトンデモな役を振るのはメル・ブルックスだけかと思ってたんだが…いいのかバートン監督。メル・ブルックスはついに逃げられたぞ念のため(笑)
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2010年03月17日

『相棒』シーズン8完了!

 積読状態になっていた今シーズンの『相棒』後半4話を一挙視聴。
 何だこれ。なんだよこの満足感。日本のTVドラマでこれはなかなか味わえない。早くDVD出せ。金払わせろ(笑)

 第16話『隠されていた顔』は、まずまず。サブリミナルなんつー、既に効果は否定されたネタを持ってきてどうするのかなと思ったら、大昔からあり尚且つ効果の絶大な手法が用いられた酷い話だったという皮肉。男はいつも馬鹿で女はいつも謎だとコブラも言ってたものであるよDay Dream(笑)

 第17話『怪しい隣人』については不安というより不信いっぱいで突入。なんたって『相棒』史上最低の脚本家の手になるとあっては構えるなっつーのが無理でしょう。カナリア/マグロだよ?紫陽花だよ?
 が、これが面白かったんだぜお立会い。ネタを1本に絞り、その周囲でうろつき回る悪党・小悪党のキャラをきちんと描いてあって、コメディタッチの秀作になってる。特に小悪党トリオの可笑しさお人好しっぷりときたらシリーズ中にも類が無いのじゃなかろうか。tkngさん、悪いこた言わんからずっとこの路線で行ってください。

 第18話『右京、風邪をひく』。本筋は身勝手な男女による殺人事件だが、孤独で弱い者同士の交流が無残に踏みにじられた真相でどかっと泣かせに来られたなという印象。浅田次郎かあんたは。ティッシュ返せ。<結局泣いたのか
 まあそれはさておきこのエピソード、画面の背後で情景として動き回る人々(&パグ)とかタイトルにある「風邪」が、ちゃんとネタの一部として組み込まれているのが上手い。細部を描き込むことでメインの人物にも厚みを出そうというところ、見事成功ではないかと。

 第19話『神の憂鬱』。
 ネット方言でいうところの「神回」。まずテーマの重さがいい。テクノロジーとそれを扱う者の善悪両面による存在意義のブレ、法を恣意的に弄ぶ者へのしっぺ返し。苦い失意を各々抱きつつ、それでも最善を果たそうとするキャラクター群の活写相俟って、文字通りに文句無し。最後の幕引きは次シーズンへの期待を見事募らせてくれて、ファン暦1年に満たない俄かをすっかり惹きこんでくれた。
 もう一度言う。金払わせ(ry

 いや真面目な話、TV番組はダビング10とかで録画規制するよか、シェアウェア制にしたらどうだろうと思うんだ。コピーしたければ別途幾ら、んで放送局に直接入金と。国営放送の皮を被って利権に走るイヌアッチイケじゃなくてさ。
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2010年01月20日

もとより惚れちゃあいたけれど。

 今日はやられた。ラストの一言で痺れたつーか止めを刺されたつーか持っていかれた。主に魂とかw
 そう、今日の「相棒」は大当たり。あんた漢だぜ、大河内。

 警察庁と警視庁の間の根深い軋轢の果て、送り込まれる「S」つまりスパイ。一人の女性の死を発端に炙り出されていくその姿と、殺人事件の真相よりも不祥事の隠蔽のみ汲々とし馴れ合う二つの組織の醜い顔。その狭間で果たすべき任を貫こうとする「警視庁の監察官」の姿がもう、呼吸を忘れるほどカッコ良かった。ええもう、ちょっと酸欠になりましたよ連邦軍万歳。
 思えばSeason3の『ありふれた殺人』からずーっと、大河内はこのテの問題の渦中にいる事が多い。法と秩序を守るためには警察組織は必要欠くべからざるものではある、けれどその存続だけにかまけて腐敗していっては意味が無い…と上にぶつかっては弾かれてる。
 彼は幾度、ああした局面にぶつかっているのだろう。失望と憤りを胸に、それでもまた何事かあれば同じように戦おうとするのだろうと思いつつ、目に浮かぶなんともいえない哀感に見てて切なくなってしまう。端緒となった殺人事件が『ピルイーター』において彼自身が踏み込んでしまった陥穽をなぞるような物語でもあり、個人的に辛そうなネタであることも加味しているのだろうけれど。
 ストーリーもさりながらキャラが重要である点において、基本的に刑事ものには古き良き『87分署』的なドラマを期待している。ただこれには、警察組織についての情報がそれなりに盛り込まれていないと説得力が半減する。『相棒』の上作エピソードはその点がしっかりしてるので、今後もぜひにと期待したい。Season7の白眉中の白眉『最後の砦』みたいのを是非!…って、脚本家さんが一緒ですか納得。
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2010年01月01日

走れ●●●

 司葉は、激怒した。必ず、かの邪知暴虐の支配階級を除かなければならぬと決意した。司葉にはパワーバランスがわからぬ。司葉は、よく居るオタクである。本を読みゲームをしアニメを観ネットに駄文を垂れ流しウクレレを弾き時折は下手な絵を描き木を削りビーズを綴り革を縫いパテを練って暮らしてきた。わりと忙しい。けれどもワガママ猫に対しては、人一倍に敏感であった。
 …というわけで、隣でぐーすか寝ている相方を横目に猫の声に叩き起こされ布団から這い出し、餌の缶詰を湯煎で温める羽目に。いや、もちろん抗議はした。なんだお前なんか!ネギ食えないくせに!アワビもダメだろう!わしも嫌いだが!ゴリゴリした食感の貝類ってダメなんだよな〜。とか何とか、ぶちぶちと。
 よってもってかくの如し。猫下僕は年が改まっても猫下僕である。

 日中を正月らしくグダグダと飲んで食って寝て過ごし、夜に入って起き出して『相棒』の元旦スペシャルを観る。
 今年のお題は歴史ミステリー。転落死した男の手に残った数字の列から、明渡りの幻の茶器を巡る連続殺人事件に…?と思わせておいて、主人公の片割れの元恋人とかターミネーターみたいな黒服の男とかが絡んできて程よく謎めいた仕上がり。お馴染みのキャラクター群、ことに捜査一課の刑事たちが活写されていて、シリーズのファンには嬉しいところだ。惜しむらくはトリオの1人が欠場で、会話の軽妙っぷりが不足していたけれど。三浦さ〜ん、カムバーック!(笑)
 だが茶を飲みミカンを剥きつつのほほ〜んと観終え、どれ世評はとネットをうろついてみたら、濃度の高いファンには今ひとつだったらしい。ことにメインのネタになった茶器の存在に不満があるようだ。
 確かに、明からの「お墨付き」を、信長本人が有難がったとは思えない。しかし西洋に認識の及ばぬ旧い頭の者達には、そういった権威に靡く連中も居ただろう。不利な戦を避けるために謙信に媚びることさえ辞さなかったリアリスト信長が、そういう「モノ」を利用するに吝かではなかったと思ってもいいんじゃないか。そして朝廷の権威を尊んだ光秀が、それを不遜とし謀反を…というのも、まあ、有りじゃないのかな。ぶっちゃけ「利休の名誉が」という台詞を聞いて、実は反信長だった利休がその首級をこっそり入手して髑髏杯でも作ったんか?とトンデモ発想をしたもんで、真相は却っておとなしかったなあぐらいに思ったんだが。終幕で言われたとおり「推測に推測を重ねる」のがTVにおける歴史ミステリーのお約束、いかに珍説を拝むかを愉しみにするのは邪道の謗りを受けるのかな。
 ただ、原因の一翼である暗証番号についてはあまりフェアな謎解きとは言えないし、ドラマとしては流れがイマイチ悪かった気がする。途中に挟まる歴史再現シーンが無駄に長く、しかも何度も出てくるのは正直鬱陶しい。これをばさっと切って2時間にするか、或いは他のキャラクターももう少し露出するかにして戴けると宜しかったんじゃないかと。ええ、我が家イチオシの大河内監察官の出番がワンシーンだったもんで、ヒエラルキーでは猫の次席にある相方様のご満足度が今ひとつなんですよ、はい。
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2009年12月09日

花の名よりも語るべきありw

 紫陽花は切花で贈らないだろう?花屋で売ってるのは小手毬の類だよ。分かってる?

 そこからツッコミ始めた45分間ぶん、人生を無駄にした。何がって今週の『相棒』である。
 酷い。それしか言葉が見つからない。これで脚本家を名乗って飯が食えるのかと驚くレベル。特ヲタの端くれとして比較対象を斯道に求めると、ディケイドの最終回よりも酷い。井上脚本の滑りんぐギャグなんか大笑いできる。バイオイエロー交代より納得いかん。ブルースワットのマイナーぶりに腹が立つ。皆もっと評価すべきだ!つか再放送しろ!ん?なんか横道へ逸れたな。まあいいか。
 とにもかくにも『相棒』というドラマを気に入って7シーズン分踏破し、これほど酷い話は他に1本しか無かった。同じ脚本家による正月SPだからむべなるかな…って、そういう問題じゃ無ぇ!拾い集めたネタの見出しだけ並べて書き込み無しの中身スカスカ、トリックは杜撰の極み、科学捜査の裏付けはゼロ、キャラクターに憶測を語らせて推理紛いの情景をこさえ、オチは明後日から引っ張ってハイ完了。この人の書いた4本みんなこのパターンだってのはどうなんだ。本質的に刑事物や推理物に向いてないんじゃないのか?
 とか書いてる労力そのものが惜しくなってきた。ああ、なんかね、娯楽作品で疲労させられるとは思いませんでしたよ。そういう意味では意外性抜群す(笑)日を改めて考えてみたら。
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2009年10月28日

相棒8-3『ミス・グリーンの秘密』

 録画しといた『相棒』観つつ晩飯。途中で手が止まる。いや〜面白かったな今回!
 撲殺されたネトヲタ・被害者の庭を覗く金棒引き・容疑者の麻薬密売人と序盤に怪しい要素を散りばめて、けれど導かれる先は穏やかに暮らす老婦人。彼女の言動の端々に覗く些細な手がかり…というか気がかりを追う中、事件は実は現在進行中だった、という展開。
 まあ、何が好ましかったって、草笛光子さん演じる老婦人だ。老いてなお美しく優しく、けれど鋭い知性を武器に敢然と闘う、趣味もあいまってミス・マープルを思わせる人物が見事に立っていた。『ネメシス』としてのかの人を思い出すと、まさにこんな感じじゃないかと。もう日本版作りませんかって勢いでイメージだったな。
 そして脚本。老婦人だけではなく個々のキャラクターの造形&台詞回し、ネタの集め方、設定や情報の散りばめ方、全てが丁寧にきちんと書き込まれている。冒頭で終盤の場面をさらっと流す倒叙系の組み立てもいい。単発エピソードの45分TVドラマとしては十二分なんてものじゃなかったっすな。
 あと、話を彩る道具立てもまた見事だった。老婦人の暮らす、微妙に和洋折衷な木造家屋とその周囲を彩る植物群、キーアイテムとなったオルゴール、どれも雰囲気よろしく調えられていて物語の厚みを増している。こういうのチョイスする人のセンス一つで作品のグレードも変わるよなあ。謹んで「いい仕事してますねえ」と申し上げたい。
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2009年10月25日

最強凶器・階段!

 揃ってグダグダ過ごす日曜日、録画しといた『相棒』シーズン8第2話を視聴。脚本家が『TRICK』で実に印象的な(ゾォォぉぉ〜〜〜〜〜んンン)エピソードを書かれた太田愛さんと聞いて、ちょっと期待していた。あいにく目にしてないのだが平成ウルトラマンでも活躍されてたそうで、これらトンデモ系設定ではなく刑事物、しかもシリーズに初参戦という点は少しだけの危惧こもごも、だったのだが。
 シリーズ2番バッターとして、なかなか結構なお手並みではと。
 まず前半、未だキャラの定まっていない新相棒・神戸尊との小ネタの応酬が楽しい。前任者にも初期はこうだったよなぁという皮肉が、今度は双方から飛び交う、軽やかな緊張感がヒキとして十分。そして犯人サイドのネタ振りに鈴虫を持ってくるのも上手いと思う。知ってる人間もそれなりに居る豆知識系ってのはテレビの外の観客の頭デッカチ部分をうま〜く擽ってくれるんだよな。知らなければ懐かしき「へぇ〜」ボタン連打だろうし。
 殺しの手段があれってのはちょっと、確実性を欠いてどうか…と思わないでもない。しかし犯人サイドから考えてみれば、別に殺さなくてもいいワケだわな。相手は既に人を手にかけ、実質上の殺人犯。そして交換殺人であると暴露されても、結果を引き受ける覚悟があればなんという事は無い、地獄へ道連れというだけなんだから。そう思えば今回、小手調べとしては平均点以上というところじゃなかろうか。
 あと、絵面で笑える部分が細かく入れ込んであって演出も良かったな。特に階段の上に鈴なりになって懐中電灯構える刑事たちには吹いてしまった。なんだこの嫌なキャンドルパーティは(笑)
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2009年10月21日

おまけが主役になってますが。

 今週も『相棒』を楽しみに帰宅…する筈だったんだが、香川先生じゃなかった大河内監察官不在のせいか先週ほどテンションが上がらない。そもそも根がTVっ子(死語)じゃないところへアップ担当のねこまが残業で帰ってこれないもんだから、気乗り要素が目減りしまくるんだよな。
 そんなワケで「べ、別に寂しいワケじゃないんだからね!うっかりネタバレしたら可哀相だから我慢してあげるんだからね!」とか猫に向かって呟きながら、揃って観られるまで今日の放送分は棚上げして革紐編みの下準備に。BGM代わりにと、帰りがけに買ってきた『鑑識・米沢守の事件簿』を流してみた。
 が、本編は相方の刑事が登場したところで興ざめしてストップ。やっぱ賑やかすぎるわ、この人。劇場で観た時もプロらしからぬ言動が鼻についたんだが、秋の夜長にひとり眺めるとさらに鬱陶しくなってしまう…ということで、特典ディスクを放り込んだのだが。
 …面白いじゃん、これ。
 各シーンの撮影と、そこに登場する役者陣のインタビューが織り交ぜられたミニ・レポートなのだが、映画制作現場の雰囲気が覗けて実に面白い。また直前までの役柄と撮りが終わって素顔に帰る役者とのギャップがファンにはこたえられない。「相棒」好きにはぜひお勧めしたいところだ。
 とつ言いつ、ふと気付くと時既に夜半に至り、ねこまは帰れどこちらの根性が保たない。録画分は週末の楽しみにして、今夜はおやすみなさい。
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2009年10月14日

当然、録画はしてるんだけどね。

 久しぶりに、急いで帰ってTVの前へ。どのぐらい久しぶりかっつーと今を去ること30年ばかし昔、『宇宙大作戦(スタートレックじゃないのよw)』を観ようと1.7kmの通学路を駆けて帰って以来だ。あのころワシは若く、愚かであったのう。今は年も取り、前よりももっと愚かに…ってマーク・トゥエインを墓の中ででんぐらせるのは大概にして。
 『相棒』Season8、開幕エピソード「カナリアの娘」である。
 70年代に爆弾テロをやらかして海外逃亡した男が帰国、娘を楯に取られて青二才テロリストに協力を強いられ…の筈が二転三転してゆく運びはよし。役者もいいトコ使ってるし無駄なシーンも無く気持ちよく最後まで運んでいただいた。うん、これまで観た初回SPの中でも上出来なんじゃないでしょうか。
 しかし、締めの甘さがちょっとな〜。シンパやってた母親がどう言い含めようが、父親は手紙にあるとおり「無辜の人を殺した」テロリストに過ぎない。そしてそのテロリストへの報復のために(直接手を下さないにしても)全く無関係の人を殺した娘はさらに下種だ。そこを追求せず泣かせて終わりってのはちょっと気に障る。シリーズ中、一、二を争う秀作『最後の砦』においても、ひと一人殺した(可能性が残る)部分をすぱっと切り捨ててしまってるけど、それはどうなんだろう。まあ、あの話の場合は警察という組織の歯車が否応無く個人を踏み潰すところがポイントだったんだろうけど…今回のアレは、北の楽園から来たがってるような手合いの人権問題になるからか?w
 とまれ、主要キャラクターの顔見世興行としてはこんなもんかな、と。我が家イチオシの大河内監察官は最後の3分まで登場せずやきもきさせた挙句、新顔の主人公と10年来の知己であることをさりげに明かして今後のヒキを作ってくれたし。前シーズンでは意味不明の行動の多かった彼ではあるが、その真意の奈辺にあるか、そろそろ旗幟を明確にして欲しいな。あ、もちろん敵に回ってやっつけられてそのまま退場とかは止めてくださいね、ウチで『相棒』観る理由が無くなっちまいますから。<わりと本末転倒
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